#04-14. Restaurant ‘Andre’で最高のDinnerを楽しむ..(2)
食材が本来持つ色彩を取り入れながら、料理という手法でそれを豊かに表現する..
それを創り出すことの出来る料理人は少なく、ごく一部の人間のみに与えられた神からのgift(才能)のように思う。
Andreというフレンチレストランで頂くことのできる料理には、日本に通ずるものが多くあると感じた。
日本に通ずるものが何かということはおいおい述べていこうと思っているが、Andreの料理は芸術的/哲学的要素が多く含まれていると思ったよ。
まぁ、そういう堅い思想/論理的思考が好きな俺には、どストライクだったわけだ。(笑)
個人的な感情がどっぷり入った記事として楽しんでもらいたい。(笑)
まず今回の記事についてもそうだが、料理に関して素人の私があたかも多くを知っているかのような口調で偉そうに表現することはある意味失礼にあたると思うのだが、一人の人間がAndreというRestaurantに赴き、そこで感じたことを本心からの個人的な見解を述べたという方向性で是非受け止めて欲しいので、その辺(=偉そう口調)はご容赦願いたい。
もう少し具体的に踏み込んでいくとしよう!
実はな、Andreのコース料理には8つの中核というのであろうか..
哲学としてのstoryが存在しているのだ。
Octa.phi.los.o.phy – noun Gastronomic…
上の写真の小冊子なんだが、料理を頂く前だったか途中だったか.. 正直どのタイミングだったのかはっきりと覚えていないんだがstaffが用意してくれた。
そこにはAndre Chiangの哲学というか独特の料理感が描かれていた..
コースディナー8品についてスコシ踏み込むと、料理それぞれにstoryが存在している。
それぞれに「pure」「salt」「artisan」「south」「texture」「unique」「memory」「terroir」というelementsが存在しているというわけだ。
日本に戻り、長谷川さん(Ken Hasegawa)にこのことについて詳しく尋ねると以下のような返事が返ってきた..
pure … 調味料を使わず、火もほとんど入れず、素材そのものの味をストレートに表した料理。
salt … 天然の海の素材から塩、海の香りを存分にお楽しみ頂く料理。塩というテーマでありながら塩は一切加えません。
artisan … 職人が魂を込めて作り上げた食材を元に仕上げられた1品。使われている皿もアンドレシェフ手製のもの。
south … 南、アンドレシェフが最初に修行を始め、最も長く滞在した所。海の幸をふんだんに使い、南仏らしい惜しみなくボリュームたっぷりな酸味が特徴的な一皿。
texture … 食材による違った触感の組み合わせをお楽しみ頂く料理。
unique … ユニークな素材の組み合わせをお楽しみ頂く料理。
memory … アンドレシェフがまだ若かりし頃、1998年に考案したレシピ。プルセル兄弟に認められ、ジャルダンでサンスのメニューに初めて取り上げられた思い出の1品。当時からレシピを一切変えることなく現在も造り続けています。
terroir … 産地の特徴を顕著に表す素材を元に作られる1品。
この辺からも1品1品の料理へのこだわりや哲学をうかがい知る事が出来る。
優れた芸術作品は何も語らずとも心に語りかけてくるのと同様、Andreのすべて料理には1つ1つの世界観があり、絵画等の芸術作品とはまた少しだけ違って、視覚・触覚・味覚・嗅覚・聴覚の5感を通じてぐいぐい伝わってくるものがある。
ここで食べることのできる料理すべてが芸術作品として十分理解できるわけだ。
本当に「素晴らしい」が相応しい料理だった..
ありがとう、Andre Chiang!
本当に感動したよ、また必ず行くからな。
ゼッタイだ!
ここまでの表現はあたかも料理評論家というか、自分で読んでいても「マジ、エラソー」に感じるんだが、こうとでも表現しなければ現実に近づくことができないと思ったからのもので、表現力の乏しい自分としてはこれが精一杯になる。
是非、興味をお持ち頂けた様なら一度訪れて欲しい。
訪問の際は、以下のURLから予約を入れたほうがいいな。
http://restaurantandre.com/
ここRestaurant Andreには何度も登場している日本人ソムリエのKen Hasegawa(長谷川憲輔さん)も常にいるので安心して日本語でメールしても大丈夫。
その際は[ reserve@RestaurantAndre.com ]に送ればいいゾ。
さぁ、本日の記事からDinnerの始まります。
前回の記事で紹介したのは前菜なので、そこで評価をしないように(笑)
Pure…
[pure … 調味料を使わず、火もほとんど入れず、素材そのものの味をストレートに表した料理。]
[コールドプレス ズッキーニのガスパチョ]
軽くスモークしたブルターニュ産ムールドブーショ、甘エビ、フロマージュブランとオシエトラキャビアを楽しみます。
全8品のまず1品目..
私はまずはこの色彩感覚に驚かされました。
絵の具で、顔料で表現しているのではありません。
これらは食材本来の持つ色で表現したものなのです。
「白い皿というキャンパスに食材を使って鮮やかに描いた料理..」
これが私が1品目から感じ取ったfirst impression…
いかがでしょうか?
料理としての「味」はモチロン文句のつけようなどあるはずもありませんし、1品目から心に大きな驚きと感動が飛び込んできたと表現すればお分かり頂けますでしょうか?
素晴らしい..としか言いようがなく、食べるのが惜しいくらいです。
Salt…
[Salt… 天然の海の素材から塩、海の香りを存分にお楽しみ頂く料理。塩というテーマでありながら塩は一切加えません。]
[ブルターニュ産ジラルドーオイスター、ワカメと海ぶどう、グラニースミスアップルフォーム]
今回の記事の冒頭に、日本料理に通ずるものがある.. と記載しましたが、私はホントそう思っています。
1品1品の料理に込められたstoryというべきか料理感というべきか..
展開の仕方が京料理や懐石料理にひじょうに似ています。
それはAndre Chiangが日本で鉄人坂井宏行氏の世界観の影響を大きく受けているからかもしれません。
チョット驚いたのは、Singaporeにまで来て「海ぶどう」という食材に出会うとは思いもしませんでしたし。(笑)
これ以降の料理を細かく見ていけば誰もが必然的にわかると思うので述べる必要はないのかもしれませんが、Andreで使用する食材の多くは日本のものを使っています。
日本の食材と日本人のもつ繊細な感性をもって、フレンチの調理技法を取り入れながら創り出す料理の数々..
いわゆるfusion Japanese..
それがAndreの料理..
であるならば、日本人の味覚にブレなくガッチリ噛み合うのは当たり前といえば当たり前なのかもしれません。
世界的に見ても高い食文化をもつとされるSingaporeですから、このレベルの料理に出会うのは不思議ではないのかもしれませんが、調理法・味付け等様々な点を考慮すると日本人である私に嬉しいくらいに噛み合いました。
どれも本当に素晴らしい料理です。
量的には写真をみるとほんのチョット.. って感じに受け取られがちですが、全くそのようなことはありません。
覆い隠すことなど出来るはずもないレベルで存在感を感じることができますよ。
むしろこれよりも多い量になると、存在感が大きすぎ、味覚/嗅覚も含め他の料理とぶつかり合ってしまうようにも思えるくらい。
私個人的な感覚として、幅広く多種にわたる料理を深く楽しむために一口二口の料理を織り交ぜてもらった方がバランスよく収まると考えていますので、この辺もバッチリ噛み合います。
Artisan…
[Artisan … 職人が魂を込めて作り上げた食材を元に仕上げられた1品。使われている皿もアンドレシェフ手製のもの]
[ブレゼした京茄子、鴨の舌のフライ、クレームアングレーズと西洋ゴボウのフライ]
この料理を見てもわかると思うのだが、日本の食材が多く取り上げられているのもその特徴..
故に味覚が合うのも当然っていえば当然だが、仮に食材が同じだったとしても調理人が変われば出てくる料理も違うのも当然だ。
Singaporeに訪問の際は、ゼッタイにココAndreに来るべきだと思うよ。
マジでな。
是非Kiraraさんも9月のSingapore訪問の時は是非!!
ショージキ.. ヤバイぞ!
ど~しよ~っていうレベルだから。(笑)
Andreサイコ~!!ってとこか..(笑)
さて、本日の記事はここまで。
現時点でまだ8コース中の3品+前菜のみ..
それでも十分伝わってくるものがあるかと思うんだが、どんなもんかね?
そういやこっからは個人的な伝達なんだが..(笑)
Nakashima連絡有り難う!
大分日が経ったが、元気そうでなによりだ。
今度、一緒に海外でも付き合ってくれ。(笑)
よろしくだ。
以上、伝達終わりっ!
んじゃ、今宵もぐんない。( ̄^ ̄)ゞ